初めての仕入旅行
タイのお店「PING PING(ピンピン)」のこと
仕入れ先の店の思い出というと、すぐ思い出すのが私が店を持つ事になって初めて一人で仕入れにタイへ行った時のことです。
以前勤めていた店のオーナーには2回程連れて行ってもらったタイですが、その時は何もかもオーナーに言われるがままで、タクシーがいくらするのかもわからないような状況でした。
そんな私を心配してオーナー(にきさん夫妻)はタイでのタクシーの乗り方や荷物の送り方、ホテルの連絡先など書いた紙と手紙を出発前にくれました。その時は本当に心強かったです。
それでタイへ出発です。その時はやはりにきさんの教えてくれたホテルに泊まり、買い付けの店はにきさん夫妻とも行ったことのある店をまわりました。買い付けといっても行き先は問屋さんではなく小売店です。業者は沢山買い付けるので、定価より割引をしてくれたりするのです。
![]() 今は「カレンシルバー」という店名になっている 「PING PING COLLECTION」 |
バンコクで買い物をし、チェンマイにも以前行ったことのある店の中で気に入った店があったので、そこを訪ねました。ナイトバザールのすぐ近くの店で、「PING PING COLLECTION」です。今は店名を変えKARENSILVER(カレンシルバー)になりましたけど。
そこはスタッフが手作りしたアクセサリーやアクセサリーを作る材料のガラスビーズやシルバーパーツ、天然石、ワイヤー、金具などの種類が豊富にあって、私の欲しいものをほとんど仕入れることが出来たのです。
初めての海外仕入れで、バンコクでお金を使いすぎ、チェンマイで仕入れるお金が少しだけになってしまいました。それでチェンマイ滞在は5日間ぐらいでしたが、最後の2日間はPING PING(ピンピン)に入り浸りでした。
とはいえ、ずーとPING PING(ピンピン)に居たわけではないんです。他の店にもいいものがないかと探しに出たりして、とにかく当時は良く歩きました。それで疲れはててPING PINGに「ただいま〜」と戻ったりしていて、残りの2日間は拠点がピンピンでした。
なので食事時にも私が居るので、オーナーのララナが私の分まで作ってくれて、でもその料理がピリ辛で私が食べれないと知って、また別に作り直してくれたりと本当に良くしてもらいました。私はピリ辛料理を食べると蕁麻疹がでてしまうんです。体調にもよるんですが、タイ人の「辛くないよ」は私にとってすんごく辛いんです。
どうしてこんなに良くしてくれるんだろう?多分、沢山買い物したからかな?そっか!なんて勝手に思っていました。
![]() ハンドンの照明の店 |
そうこうしていたら、ララナが「ハンドンへ行くけど一緒に行くか?」と聞いてきたので、私は「うん、うん」とうなずいてララナの車に乗り込こみ、「わあーい。ドライブだ〜」と、単純に喜んでいました。
初めて行くところなのでワクワクしていました。車で1時間近くかかる所です。そこは木のクラフト工場や販売店が集まった町でした。木製の家具、ショウケース、ベンチ、ランプシェード、細かいものはスプーン、コースター、キッチン用具、もう木製のものなら何でも揃うといった感じです。
そこへ行った用事は、ララナが取引先(日本)の注文で木製の飾り棚を何十個とオーダー していて、それが出来上がったので確認と輸送手続きでした。他にもテーブルやいすなどの家具も一緒に送るんだと聞いて「そんなことまでしてくれるんだ」と何も知らない私は思いました。
ララナは私が仕事でタイへ来てるので、ハンドンへ一度行っておくと、きっと役に立つと思って私を誘ってくれたようです。
そうそうハンドンの町に食事をするちょっとした出店があって、そこでララナが「ユー ハングリー?」と聞いてくれたのです。私が「ノー アイムオッケー」「ユー プリーズ」と返事をしたら、「フルーツ?」と聞かれ、「フルーツは食べたいよ。イエス」と言うと、ビニール袋に梨のような果物が入っていて砂糖がかけてあり、そこに竹串が一本。この串で食べるようです。甘くて美味しかったです。砂糖の付いていない部分を食べると全然味がしないんです。梨のようなりんごのような歯ざわりでした。
その時ララナのを見ると、あれ?そこに一味唐辛子のような赤い粉が入ってたんです。え?私にくれたのは唐辛子抜きにしてくれたんだ。その心遣いが、言葉が通じないだけに嬉しかったのを覚えてます。
そこでの用事も済み、PING PINGの店に戻る時、きれいな夕日が見ることができてラッキーでした。
PING PINGに戻ると相変わらずスタッフは忙しそうにしていました。ここのスタッフは働き者なんですよね。
しばらくすると店へ日本人の男性が二人来ました。どうやらハンドンの荷物の件でいらしたようです。話し振りからすると随分長い付き合いの方たちのようでした。
その二人が帰ってから、ララナがその人達のオーダー表を見せてくれたのですが、「ええー!こんなに買うの?」驚きました。大きな会社だったんですね。天然石だけでもダンボールに何ケース?そりゃそっかコンテナーで輸送するんだもんね。
え?てことは、私なんてたかがしれてるわ。でも、じゃあどうしてなんだろう。こんなに良くしてくれるのは・・・またわからなくなりました。
結局、またご飯をごちそうになって一日が終わり、ホテルに戻って、明日で最後の一日となりました。
次の日は、また食事の心配をかけてはと思い、マクドナルドのハンバーガーをお昼頃食べてからPING PINGに行きました。
そういえば今まで話しに出てきませんでしたがララナには3人子供がいるのです。長男のピンピン、長女のアンアン、次女のティンティンです。店名は長男の名前をつけたんですって。当時はピンピン、アンアンは小学生くらいで、ティンティンは幼稚園ぐらいかな。よく遊んでもらいました!私が!絵を描いたり、日本語では何て言うのか、とか、かくれんぼしたりと本当に可愛いんですよ。最後の日だからと思って行ったら、確かその日は家に居たか学校かで逢えなかったんです。残念でした。
でもゆっくり時間が過ぎたような記憶があります。
![]() オーナーのララナと店の名前となっている息子のピンピン |
相変わらずピンピンを出たり入ったりして、所持金があまりないことをララナは知っているので、何処か行きたいところがあるなら乗せていってくれると言ってくれましたが、お金を持っていないとララナに迷惑を掛けるようで無理は言えませんでした。
でもいろんな話をしたような気がします。お互いの家族の話、店を始めることになった話や自分の夢や冗談を言ったりして。
ララナが妹(チャリサー)が今日バンコクから帰ってくるから空港へ迎えに行くので、ついでに私を空港まで送ってくれるというのです。あんまり私が「ノーマネー」と何度も言うからタクシー代もないかも、と心配してくれたんでしょうか。でも私はすごく助かるので送ってもらうことにしました。
午後7時頃にPING PINGで待ち合わせることにして、私はホテルをチェックアウトし、大きな荷物を持ってTUKTUK(バイクタクシー)に乗り、PING PINGまで行きました。そこからララナと車で空港へ直行です。
チェンマイからバンコクへの最終便は午後9時頃なので、私はまだ2時間程時間がありました。ララナがまた「ハングリー?」と聞いてきました。「ノー」と首を横に振ると、遠慮してると思ったみたいで、私の腕を引っ張って空港内のレストランへ連れていったのです。
ララナがメニューを私に見せてこれ食べる?これ?と次から次へ指を刺すので私が「ユーハングリー?」と聞くと、ララナは「フィニィシュ」と自分のお腹をポンポンたたきました。もう食べたってことなんですね。そしたらララナがビールとフライドポテトを注文して一緒に食べようってことになりました。その時「本当にお別れだね。」という気持ちで食べたフライドポテトの味が忘れられません。
何故か二人とも食べながら泣いてたんですよね。別れが辛いからだと思うんですが、最後に搭乗口ゲートではハグして「シーユアゲン」姿が見えなくなるまで見送ってくれたララナは今では良き友達です。
![]() PING PINGの店員さんと |




